久しぶりに、〔コントラバスのない風景〕はいかがでしょう。
この猛暑の中で、アフリカ系のPopsをご紹介。
以前に紹介したのが、ガンビアのSona Jobartehという音楽家ですが、本日はコートジボアールのFatoumata Diawaraという音楽家を紹介します。
Fatoumata Diawaraは、コートジボワール生まれですが、その両親はマリ人(マリ共和国)で、Fatoumata Diawaraは、どうもコートジボワールの民族音楽よりも、マリの伝統的な音楽の影響を強く受けているようです。(楽曲の歌詞がマリのバンバラ語で書かれていることが多い)
さて、以前、どうもアフリカのPoposは、もともと植民地として占領されていた国の影響が強いのではないか、と考察しました。
上記リンク先の過去記事のSona Jobartehの母国のガンビアは元はイギリス領でした。
Sona Jobartehはイギリスで育ち、そこで音楽を学び母国に帰りその〈音楽〉を還元することで、ガンビアの伝統的な音楽と、イギリスの先進的なPopsを融合させました。
それは他国でも同じような光景が見られるのですが…実はフランスの場合は少々違うようです。
フランスには、フランス独特なPopsの味わいがあります。
しかし、それと同時にフランスには多くの移民が住み暮らして文化を形成しています。
そのため『フランスで音楽を学んだから、フランスっぽいサウンドのPopsになる』とは限らないようです。
たとえば、移民としてフランスに来た演奏家といえば、以前にNey-anbānを紹介しましたが、彼はイランからフランスに移住をしてフランスを拠点に音楽活動を送っています。
また、モロッコのOumなどは、フランスで音楽を学び、一度はフランスのPopsの中で音楽活動をしましたが、のちに母国へ帰り、母国の伝統的な音楽を軸にして音楽活動をするようになりました。
その他にも、元フランス領を母国とする幾つかの音楽家の音楽を聴いてみると、音響的なものやテクノロジーは先進国であるフランスの技術を吸収しつつ、その音楽自体は、さほどフランスの影響を受けずに、それぞれ母国の伝統的な音楽を軸とした音楽を作り演奏しているような印象を受けました。
Fatoumata Diawaraの両親は現在もコートジボワールの在住で、とあるミュージックビデオには彼女の実家と家族の映像も出てきます。
Sona Jobartehよりも、Fatoumata Diawaraの方が土着の音楽性を感じ取ることができます。
それにしてもアフリカ…いつもお話しするように、まだ見ぬ〈最先端〉が隠されている宝の山のようですね。
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