職人とSNS

 つい先日、オリエンテの HB-25 が入荷しまして。  だからといって、大仰(おおぎょう)に『入荷しました!』というほどの話題でもなく、粛々と調整作業を進めていくわけで。        『SNSと職人の在り方』については、以前にも記事にしていますが、私は、これは非常に難しい問題(課題)だと考えています。    慢心というものは、じわじわと時間をかけて心を侵食していくものですから、よほど普段から気を付けていないと、取り返しの付かないことになる。          SNSは存在確認のようなもので、投稿をしないと、その店の存在を忘れられてしまう。    だからといって、腕自慢のような記事を投稿したり、〈職人〉を自称しながら販売に注力するような入荷情報の連発というのは、やはり『〈職人〉として生きていく上で、決して〈健全な行為〉だとは思えない。』と、私個人は考えています。          結局、職人の人生なんてものは、慢心の芽を摘み続けながら生きていくようなもので、日頃から徹底的に自制しなければ、どこかで必ず成長は止まります。  そして成長が止まっても、本人は気がつかない。      だから、本当にSNSと職人の関係性というものは、非常に難しい。              当店などは、もう世の中からの評価は諦めて(あきらめて)、とにかく〈生存確認〉を優先させて、ご覧のとおり、思いついたことは何でも無節操にネタにする。    だから、『コントラバス職人』としての世の中の評価は、それほど高くはないのかな、と考えています。      

 『万人受けではない』  Facebookにしても、HPにしても、そんな指摘を、よく受けます。    でも、個人的には、せっかく投稿するのですから、一応『皆様に楽しんでいただけるように』と考えながら一所懸命、記事を書いているのですが・・・。      おそらく『読みたい人だけが、読めば良い。』・『来店したい人だけが、来れば良い』という感覚になってしまったら、色々と雑になってくると思います。  文章の作り方であったり、ネタの選定など、おそらく、読むに耐えられない文章・・・ただ自己満足の文字の羅列になってしまうような気がします。    そしてまた、そこに慢心が生まれることになると思います。          本当に、SNSの扱いは難しい。  一つ間違えると、『絃バス屋』という実店舗とSNSで全く違う印象の店になってしまう。      まぁ、逆に言うと、本日も店先には朝顔が咲いていて、朝から金魚鉢の水を入れ替えて、女房は火鉢の前で本を読んでいて、その足元には〈蚊取り豚〉が置いてあり、少し離れて100年前の扇風機が元気に稼働しているわけで・・・これが絃バス屋の日常であるのですから、嘘は書けない。              良くも悪くも、それが絃バス屋というわけで・・・SNSの扱い、なかなか悩ましいですね。          今さら路線変更は不可能のような気もしますけど。