新しい駒を立てて、弦高を合わせるときに、私の場合は、最終的に決める高さよりも3mmほど高い所から、削り落としていきます。 単純に弦高を下げるだけではなく、隣の弦との間隔を合わせる作業も並行して行うので、ある程度の削る余裕がないと難しいです。 刃物を使って、一度で削り落とす弦高が0.2mmほど。 ちょっと多めに削り落とすときには、0.5mmほど。 この0.2mmと0.5mmは、定規などを使わずとも感覚だけで削れます。 この2種類の削りの技術の組み合わせを使えば『0.2+0.5=0.7』などの応用も利きます。 あとは、ヤスリでも、一度で削り落とす弦高が0.1mmであったり、0.05mmであったりと、感覚で削る技術も身につけています。
結局、自分の身体に数値に合わせた削りの技術を教え込んで仕事した方が、毎回定規で確認するよりも作業効率効率が良い。 そうなると、頭で記憶しているのではなく、身体で記憶している技術なので、決められた高さに向かって弦高を下げる作業というのは、何も考えていない、かなり無意識に近い状態になります。 決められた数値まで、黙々と下げていく作業。 後ろから女房に声を掛けられて、ふと意識が戻るような感覚になる時もあります。