Roland CUBE-60 BASSにノイズフィルターを搭載してみました。
結論から申し上げますと、音質が変わりました。 全体的に、音に締まり(しまり)が出ました。 (この『Roland CUBE-60 BASS』は、以前から3ピンのソケットに改造してあります。)
そういう意味では “もっと根本的な〈音色〉という部分で変化があるのではないか?” と予測したのですが、そういう変化はなく、それこそ『音が締まった』という表現は、いわゆる『音がタイトになった』という印象とは少し違って・・・・・・なんと言うべきか・・・元々、このアンプの設計の古さ(1970年代)ゆえの『低音が散漫な感じ』という、どうしても解消できなかった部分が解消され、全体的な音に艶(つや)を感じます。
このアンプ1台では断言はできませんが、それでもこれは、面白いかと思います。
ただ、このRolandのアンプでは、ソケットが長すぎて、端子の部分をギリギリまで削り取り、さらにキャビネットの方でも奥行きを確保する必要がありました。 やはり、このノイズフィルターは、配線の空間に余裕のあるアンプでないと、ちょっと取り付けるのは難しそうです。
『ノイズフィルター』というものは、オーディオの世界では『高音域が減衰する』という理由で、使用を嫌う人が少なくありません。 私自身も、オーディオでノイズフィルターを使用した経験はありません。
ただ、オーディオの世界での『高音域が減衰する』の〈高音域〉とは、例えばヴァイオリンの高音の音色とか、シンバルとか、トライアングルとか。そういう次元の話ですので、“それって・・・そもそもベースアンプには無縁どころか、考え方によっては、積極的にカットしたい不要な音域かぁ・・・。” ということで、思い切ってノイズフィルターを搭載してみました。
だから、このノイズフィルターを『ギターアンプに搭載したら良くなるのか?』という話は、ちょっと簡単には答えにくいかと思います。 もしかしたら、エレキ用ではなく、アコースティック系のアンプであれば、相性は良いかもしれません。
そう考えてみると、ノイズフィルターをベースアンプに使用してみても、あまり音質に対してのデメリットって、見当たりません。
実際に搭載してみても、高音域が減衰したような印象は、全くありません。 まぁ・・・ベースの〈高音域〉は世間一般では〈高音〉ですらないような気もしますが・・・。
もしノイズフィルター使用する際のポイントを挙げるとすれば、できるだけA(アンペア)の高い部品を使用した方が、音に余裕が出てくるかな、程度の話であって。
“興味のある方は、コントラバス専門店へ・・・。” と言いたいところですが、さすがにこれはコントラバス専門店では難しいと思われますので、あくまで自己責任のDIYで挑戦してみてください。