YAMAHAサイレントベースについて その1

 開業してから、何件かYAMAHAのサイレントベースの調整をさせていただいて感じたこと。

 YAMAHAのサイレントベース自体は、私がメーカー(オリエンテ)に勤めていた頃に、まだ発売前の試作品に触れる機会があって、あとは修理で数本扱った程度で、ほとんど馴染みはありませんでした。  それだけに、初めて調整依頼を持ち込まれた時は、あまり自信がなかったのですが・・・。

 結論から言うと、YAMAHAのサイレントベースは駒の調整次第で、かなり音色を変えることが可能でした。  ただし『コントラバスと構造が似ている』といっても、サイレントベースには魂柱(こんちゅう・サウンドポスト)が無いために、駒の振動の仕方は実際のコントラバスとは違ってくるので、そういう部分を考慮しながら調整する必要があるので、通常のコントラバスと全く同じような調整方法が適応できる・・・とは言い切れません。

 一方で、考えてみればサイレントベースには魂柱が存在しないのだから、駒を取り外しても『魂柱が倒れる』というトラブルは存在しないわけで、それならば、演奏者が好みの音色に合わせた駒を数枚用意しておいて、状況に応じて取り替える・・・という荒技も可能ではないか、と。

 サイレントベースの内臓プリアンプに対しても色々と評価は分かれるところだけれど、分解してコンデンサーを差し替えれば、音抜けが非常に良くなることも実証されました。

 電気系のコントラバスっぽい楽器(?)って、それはそれで、けっこう面白いですね。  ただ、それぞれメーカーのコンセプトが違うので、調整方法も変わってくるのだろうとは思います。  オリエンテのミニコントラバスや、コルスタインなどは完全にコントラバスの構造ですし、逆に、かなりエレキベースに近い構造の楽器もあります。

 少しずつ勉強していかないとなぁ・・・と思う、今日この頃です。