貼り紙

出掛けた先の、とある蕎麦屋の貼り紙。

 ちょっと衝撃を受けつつも、“勇気のある行動だな。” とも思うわけで。



 私のような仕事でも、遠方からご相談を受けた時に、気軽に “ご来店ください。” というのは無責任だと感じていて、だから、当店のFacebookの投稿にも意図的に『ご来店ください。』とは書かないようにしておりますし、基本的に販売するものに関しても価格提示は致しておりません。(通信販売もしておりませんので。)



 関西圏からのご相談であれば、オリエンテの二代目は抜群に腕の良い職人ですので、そちらを紹介させていただくようにしておりますし、関東圏であっても、オーナーの方からの相談をお聞かせいただいている中で、当店よりも別のコントラバス専門店の方が最善ではないかと判断した場合には、別のコントラバス専門店をお勧めさせていただく場合もございます。



 何でもかんでも請け負って、“なんでも可能です!” と言うのは確かに格好良いものですが、私は弦楽器職人として『その楽器の寿命を(下手な技能で)縮めるようなことがあっては絶対にならない。』という大前提で修行を積み、仕事をしておりますので、必要に応じて最善策として、他店をお勧めすることに抵抗はございません。




 私にとって大切なことは、目先のプライドよりも、その楽器の寿命です。

 そこに伝統という中に生きるコントラバス職人としての矜持を感じております。