一人前

一人前

“何年ぐらい頑張れば一人前になれますか?”  という質問をよく受けるのだけど・・・。 ​  一般的には10年で一人前といわれることが多くて、まぁ、それはそれで一般論としては間違っていない気はするけど、自分自身の中で『一人前』だと思えるようになったのは、仕事を始めてから15年ぐらい経ってからだったりするわけで。  20年の経験があって、自分で店を開いて、それで『私は、まだ半人前です。』と言うのは色々と問題があると思うけど、だからといって、 “自分の店を持っていれば一人前なのか?”  と言われれば、それはどうかな・・・とも思う。 “じゃぁ、やっぱり経験年数なのか?”  と問われると・・・それが絶対とも言い切れないような気もするし・・・。 “腕が良ければ一人前。”  というのも、何か違う気もするし・・・。 ​  『一人前』というものは自分の中での評価ではなく、あくまで周囲(親方など)からの評価で決まってくる。  と言い切ってしまうのも簡単なのだけど、やはり自覚も必要なわけで。  自分の場合は、肉体(技術)と精神(知識や経験、感性や感覚など)のバランスが取れるようになっとき・・・簡単にいえば、『こうしたいと思うことが(技術的に)具現化できるようになった時』に、 “なんとか一人前になれたかな?”  と自覚をした。  そこに到達するまでに15年。  でも実際のところ、一人前だからといって、 “私は一人前です!”  と偉そうな顔をするわけでもなく、目の前には越えるべき壁は幾らでもあるわけで、あまり一人前であることを意識することは無い。 ​ ​  結局のところ、一人前って何だろう?  と、この文章を書きながら考えてしまった・・・。