コントラバスよりも、〈音楽〉が好き。 オーディオ機器よりも、〈音楽〉が好き。
夜の仕事場で、スピーカーシステムの低音域と高音域を振り分ける、クロスオーバーネットワーク回路の製作作業。 PHIL JONES BASSの『BRIEFCASE』や『Bass Cub』の交換用として使用しているBeymaのウーハーユニットを使用した、オーディオ用のスピーカーを製作依頼がありました。
今回は、“あまり派手なサウンドではなく、落ち着いたサウンドのシステムが欲しい。”という依頼でしたので、高音域用のツイーターにはParc Audioを使用しました。 システムの構成やサイズは、以前製作した『PJB Audio』に似ています。 しかし、ウーハーユニットの性格が全く違うので、サウンドの印象は全く違います。 低音の押し出し感は、Beymaの方が重厚感を感じました。 そんな製作依頼も完了したので、今回は店で使用する非売品のスピーカーシステムの製作に取り掛かっています。 しばらく前から少しずつ部品を集め始め、やっと製作作業できるまでに部品が揃いました。 コントラバスよりも、〈音楽〉が好き。 日々、仕事をしていて感じることです。 私は、コントラバスよりも〈音楽〉が好きなようです。 オーディオ機器よりも、〈音楽〉が好き。 店のオーディオ機器は基本的に自ら製作していますし、製作依頼を受けることもありますから、一通り専門的な知識と技術は心得ています。 それでもやはり私は、オーディオ機器よりも〈音楽〉が好きなようです。 私はいつも“最終的に〈音楽〉が楽しめるのかどうか?”という考えて仕事をしているように思います。 私が子供の頃、父親に連れられて高級オーディオ専門店に行く機会がよくありました。 それこそ総額で数百万円もするようなオーディオ機器のサウンドを幾つも聴いてきましたが、試聴に使われているCDの“演奏が面白くない…。”と感じると、もう聴く気になりませんでした。 だから思い返すと、私はいつも〈サウンド〉ではなく〈音楽〉を聴いていたように思います。 私の仕事は〈音〉を扱っているが、その向こうには必ず〈音楽〉がある。 それを忘れてしまうと、私の仕事の価値は無くなってしまうように感じます。 “これが完成したら、どんな音楽を聴こうかな?” と思いながら組みてているのですから、今のところ、私の感性は健全なように思いました。
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