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過去の『解説のようなもの』から

ORIENTE HO-135V

“オリエンテのハイエンド(最高級品)って、弾いたことも、見たこともないんですよね。”

 という話は、関東に帰ってきてから、よく聞く話。

 私としては、オリエンテでの修行時代には、年間で2〜3本ほどは100万円を超える楽器を作っていたような気もしますが、年間500本近い製作本数からすれば・・・0.5〜0.6%というところでしょうか。

 先日も常連さんと、そんな話題が出てきたので、 “それじゃぁ、オリエンテに相談して、ハイエンドの楽器を送ってもらいましょうか?”  ということで、オリエンテから送っていただいた楽器が、この『HO-135V』。

 当初、オリエンテの親方に電話で依頼をした時に、

“『東澄雄(=親方)』のラベルの貼られた楽器があったと思うのですが・・・それ、送っていただけませんか?”

 とお願いをして、了承もいただいて、さらに翌日にも確認の電話をさせていただいたのですが、なんと送られてきたのは『Oriente(オリエンテ)』のラベルの貼られた楽器。

 二度目の電話をかけた時に親方は、

“何本か候補があって、今、どれを送るか悩んでいるんだよ。”

 と話されていたのですが、まさかオリエンテのラベルが貼られた楽器が送られるとは思ってもみなかったので、さすがに驚きました。

 ただ、昔から親方は、

“俺は『東澄雄』ではなくて、『Oriente(オリエンテ)』のブランドを広めたいんだよ。 オリエンテの音が『俺の音』なんだ。”

 と話されていたことを思い出し、

“あぁ、そういう意味で、これを送り込んできたんだな。”

 と、すぐに納得をしました。

 さて、この楽器は通常のカタログに掲載されているものではなく、おそらく展示会などのために作られた特別仕様だと思われます。

 だから、オリエンテの量産型ではない特別なコントラバスです。







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