タバコの行方が…。

 本日紹介するのは、フラメンコギター。

 とても情熱的なライブ演奏。

 『Entre dos Aguas』は、Paco de Luciaの代表曲です。

 

 まず映像が独特の美しさ。

 サムネイルの画像でもわかるように、全体の彩度を落としつつ、少し黄色(&赤色も少々)を持ち上げているような編集がされているように思います。

 

 

 この映像で注目すべきは、タバコの行方です。

 以下、ネタバレを含みます。

 

 左の演奏家がギターを調音している間、右側の演奏家は黙々とタバコを吸い続けます。

 そして、左の演奏家が、おもむろに曲を弾き出します。

 少し慌てるように、右側の演奏家が合わせます。

 その時すでに、右側の演奏家のタバコが、かなり短くなっています。

 私は“これ、絶対に演奏中にタバコが尽きるけど、どうするのかな?”と思いながら演奏を観ていました。

 

 映像開始3分付近では、もう完全にタバコの葉は尽き、フィルターにまで火が到達しています。

 このあたりから、右の演奏家の演奏が明らかに乱れ始めます。

 おそらく“このタバコ…どうしよう。”と困惑しているのでしょう。

 しかし、演奏はそのまま続きます。

 

 演奏が進んでいくと、左の演奏家のタバコも短くなっていきます。

 そして左の演奏家、なんと3分20秒あたりで、曲の休符の瞬間に、何事もなかったようにタバコを置き、演奏は一気にトップギアを入れます。

 右の演奏家の〈困惑の演奏〉は、まだ続きます。

 

 4分あたりのところで、映像には写っていませんが、右の演奏家はタバコを吹き捨てます。

 そして右の演奏家は、苦難から解放されたかのように、ギアをトップギアに入れ猛追しましす。

 

 ここあたりから、二人の演奏が絡み合い、俄然、迫力を増していきます。

 

 そして、演奏終了後、右の演奏家は左太ももの上に落ちたタバコの灰を払い落としました。

 

 

 この映像前半の一連の流れが、まるでコントで、後半がド迫力の演奏。

 これは、なかなかレアな映像ではないでしょうか。