『カレーは二日目からが美味い』ではないけれど、駒も立てた(交換した)ばかりの時は音が鈍い(にぶい)ので、時間があるときには一日か二日ほど放置して、安定させてから音量や音色のバランスを調整します。
オーナーの楽器持ち込みの場合、目の前で駒の交換作業を見ていただくことは当店の基本ではありますが、その場合には、だいたい2週間後(約半月後)に安定した状態の音を想定して調整をさせていただいています。 駒を少し削るような調整作業の場合で、音が安定するまでに1週間。 駒を新規に交換した場合、音が安定するまでに2週間(約半月)。 だいたい、それぐらいの時間が必要かな、と思います。
楽器の個体差にもよりますので、一概には言い切れませんが、一度、駒を取り外してしまうと、特に低音の鳴りが一時的に鈍くなるようです。 楽器の調整作業では、この低音の鳴りの今後の変化を予測しながら音のバランスをとっていくことが多いですが、結局のところ、感覚的に『この音域が伸びてくるだろうな。』というのは、楽器の音を聴けば意外と聴き分けることは可能です。一応、コントラバス専門店なので・・・。 というわけで、楽器の弦を交換するときに、全ての弦を取り外して、駒も外してしまうと『カレーは二日目からが美味い』のような現象がおきますので、注意しましょう。