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オリエンテから提供された写真 その2

 こちら、あのエレキギターやベースのペグ(糸巻き)で世界的に有名な GOTOH の・・・コントラバス用糸巻き。

 プレートにカーボン素材を使用して軽量化。

 現行品としては、エレキギターやベースのペグでは商品化されているようですが、これはまだ販売未定です。



 先日、二代目と電話をしていた時に、“GOTOH から試作品の糸巻きを受け取ったんだけどね。” と二代目は言います。

 私は、すかさず “で?あたしの店のぶんは?!!” と突っ込んだものですが、現状では1セットしか供給されなかったので、当店まで廻ってきませんでした。


 とはいえ、“そんなもん、オリエンテで耐久実験とか市場調査するなら、うちの店の方が適任じゃないさ? あたしの研究用(私物)の楽器に取り付けて、(演奏者からの)評価を集めた方が確実!! ” と二代目にゴリ押しをしてみたら、“近いうちに、GOTOH の社長に電話する要件もあるから、頼んでみるわ。” と二代目から約束を取り付けることができました。

 持つべきものは、兄弟子(あにでし)ですね。



 さて、詳しい仕様などですが、これ自体が完全に試作品なので、まだ確定していない要素が多すぎて公表しようにも、できない状況のようです。

 わかっているところでは、この糸巻きはドイツの RUBNER の形状をトレースしているので、2ピース型の RUBNER の糸巻きであれば、全く加工することなく換装が可能となっています。

 ということは、オリエンテだけではなく、グリガなど、およそコントラバスの有名メーカーの楽器であれば、簡単に換装が可能ということになります。



 ところで、なぜオリエンテに GOTOH から試作品の糸巻きが送られてきたのでしょうか?

 実は10年ほど前になるかと思いますが、過去に、オリエンテが GOTOH にコントラバスの糸巻きの製作を依頼したことがあります。

 その時は GOTOH 側から “私たちには、コントラバス用の糸巻きを作るだけの技術がない。” と、エレキベースとは比較にならない強度が必要で、その問題を技術的に超えられないと、断られてしまったことがあります。

 ところが、その GOTOH、実は現在、YAMAHAのサイレントベースや、ランドスケープは GOTOH の糸巻きを採用していて、その経験と実績の蓄積の中で『ついにコントラバス用の試作品を作るところまで技術を高めることができた』と満を持して、試作品をオリエンテへ送ってきたわけです。



“向こうの社長(GOTOH)も強度的には問題ないはずだ、と言ってるし、俺も大丈夫だと思うけど、とりあえず、この糸巻きに合わせる楽器を作ってみようかな、と考えている。” と二代目は言います。


 今のところ、大きなプレートに軸が2本の『2ピース』ですが、4本バラバラの『4ピース』の試作の予定も、あるそうです。



 とにかく試作が完成したばかりなので、『販売時期未定』『価格未定』と、実際のところ何も決まっていません。




 そのうち、いつかどこかで売られているでしょう。




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